2008年5月28日(水)「しんぶん赤旗」
阻もう派兵恒久法提出
各界懇談会が運動交流
国会会期末を前に自衛隊の海外派兵を随時可能にし、武力行使に道を開く恒久法策定の動きが強まるなか、「『派兵恒久法』提出阻止をめざす各界懇談会」が二十七日、東京都内で開かれました。安保破棄中央実行委員会と憲法改悪阻止各界連絡会議(憲法会議)が呼びかけ、三十七団体の代表五十一人が参加しました。
座長をつとめた憲法会議の川村俊夫代表幹事は、恒久法に関する「与党プロジェクト」が今国会中に法案要綱をまとめる方針を確認したことなどをあげ、「国会提出前に運動を盛り上げるのがかぎ。それぞれの団体でどうとりくんでいくか交流したい」と呼びかけました。
安保破棄中央実行委員会の早坂義郎事務局長は、日米軍事同盟の強化や海外派兵を想定した自衛隊の変ぼうなどが先行してすすむなか、海外派兵の具体的な動きに反対するたたかいと結ぶ必要があると強調。憲法会議の長谷川英俊事務局長は、九条改悪反対の世論と運動の前進と結びつけていくことを提起しました。
「徳島県の新日本婦人の会では会員数分の恒久法のリーフを注文し、学習をすすめ、憲法百筆署名の挑戦者も生まれている」(新日本婦人の会の代表)、「静岡県西部で連絡会をつくり、新聞意見広告などをとりくみたい。恒久法が制定されれば、自衛隊員にも戦死者がでるなどわかりやすく説明したい」(静岡県浜松市からの参加者)など懇談しました。
小林武・愛知大学教授がイラクへの自衛隊派兵を違憲と判断した名古屋高裁判決の意義を報告し、政府がおこなうべきはイラクからの撤退と恒久法の立法作業の中止だと強調。日本共産党の井上哲士参院議員が国会情勢を報告しました。
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