2008年5月28日(水)「しんぶん赤旗」
驚がく受刑米兵優遇
ラジオ番組で井上議員発言
司会者「従属感じる」
日本共産党の井上哲士参院議員は二十六日夜、FMラジオJ‐WAVEの情報番組「JAM THE WORLD」に出演し、米兵の受刑者が日本の刑務所で優遇されている問題についてインタビューを受けました。
番組では、ナビゲーターの角谷浩一さんらの質問にこたえ、井上議員が法務省から入手した受刑米兵の一週間分の食事メニューについて詳しく紹介しました。
井上 日本人の受刑者と何が違うか。米兵の場合、ステーキなどの肉類が必ず出る。フルーツないしケーキなどのデザートが毎食出てくる。日本人の場合、甘いものは祝日しか出てこない。ずいぶん優遇されています。
角谷 (塀の中の)臭い飯とはいえず豪華としかいいようがない。日本の法律下で受刑する場合、日本の法律にあわせるのかと思っていたが…。
井上 日本の法律にあわせるのが当然。(アメリカ人でも)米兵以外はそうしている。米兵だけを特別扱いです。このことも、事件・事故があとを絶たない根底にあるんじゃないかと思う。
角谷さんは、「多少悪いことをしても逆にちょっと休んで、うまいものを食えるからいいとの情報が在日米軍内で回りかねない」と怒ります。
米兵受刑者への優遇は、ほかにもいろいろあります。一般の受刑者が入浴できるのは週二回(夏場は三回)。米兵の場合は、毎日シャワーを使用しています。米兵の居室にはスチーム暖房がありますが日本人の居室にはありません。井上氏が実情を説明すると、角谷さんも「びっくりだ」。
井上氏は、この問題が発覚したのは一九九七年、日本共産党の緒方靖夫参院議員(当時)に、横須賀刑務所を出所した日本人から告発の手紙がきたからだと指摘。その人が、米兵の居室の暖房の担当で、「自分はボイラーをたいて、自分の部屋にもどったら寒いと。いったいここは日本かと怒りの告発があって、はじめて明らかになった」と紹介しました。
角谷さんも、「結局占領政策みたいな当時のものがそのまま残っている可能性がある。それを是正する努力をしない役所も不作為だ。従属感を感じる」と怒ります。
井上氏は、「日本を守るどころか、世界で戦争をするための米軍の拠点を提供し、首都にまで基地があるなんて国はない。この大本にメスをいれなければならない」と呼びかけました。
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