2008年5月28日(水)「しんぶん赤旗」
“量的緩和策は異常”
大門議員 日銀総裁にただす
|
日本共産党の大門実紀史議員は二十七日の参院財政金融委員会で、金利を低く抑える量的緩和政策は政府・与党の圧力に日銀がおされたものだったとして、白川方明日銀総裁に対し「今後、このような金融政策はあってはならない」と強く求めました。
日銀は量的緩和政策の一環として、大量の国債や株を購入してきました。大門氏は、この背景には、与党から「株価対策のために日銀も力を貸せ」というような乱暴な圧力もあったと指摘し、「異常な緩和措置が行われたという認識はあるのか」とただしました。
白川総裁は、銀行が不良債権を抱える厳しい状況の中で、「日銀として必ずしも納得できない政策もとられた」と答弁。「経済情勢が厳しくなると、どうしても目先の政策に議論が集中してしまう」と述べ、長期的な視野にたった金融政策の実行を心がけるとの基本姿勢を示しました。
大門氏は、白川総裁が自身の著書の中で、日銀の金融政策に、政府や議会による圧力がかからないよう法的枠組みの設定にも言及していることを指摘。日銀の独立性を高めていくため、短期的な政治利害に左右されない金融政策を堅持するよう重ねて求めました。