2008年5月29日(木)「しんぶん赤旗」
財界の求める行政推進
衆院委 公務員法案を可決
共産党反対
政府提出の国家公務員制度改革基本法案が二十八日、自民・公明・民主による修正を経て、衆院内閣委員会で賛成多数で可決されました。日本共産党は反対しました。二十九日の衆院本会議で採決される予定です。
同修正案は、二十八日に初めて各党に示され、しかもわずか一時間半の審議が行われただけで採択する事態となりました。
修正案は、幹部人事を「内閣人事局」に一元化することなどが柱。しかし、政官財癒着を拡大する規程をそのままにするなど、政府案の基本は変わっていません。
採決に先立って討論にたった日本共産党の塩川鉄也議員は法案について(1)官民人事交流を規制緩和し、民間企業が営利を目的として行政に入り込むことをすすめるなど官と財の癒着をさらに深める、(2)新たに導入される総合職試験などによって、キャリアとよばれる特権官僚制度に法律上の根拠を与える、(3)給与減額など労働条件の不利益変更をもたらす可能性を盛り込む一方で、労働基本権の回復については明記しないと問題点を強調しました。
そして、公務員制度改革は「貧困と格差の拡大を進めた『構造改革』路線をさらに推進するための財界の政府『改革』方針に基づくものであり、修正案もこの方向をさらにすすめるもの」と批判しました。