2008年6月3日(火)「しんぶん赤旗」
ローン化反対 署名2万
奨学金の会
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「奨学金の会(国民のための奨学金制度の拡充をめざし、無償教育をすすめる会)」は二日、奨学金の高利子化や教育ローン化に反対し、無償教育にむけた公的奨学金の拡充を求める請願署名提出集会を国会で開きました。一万九千七百人分の署名が集まりました。
三輪定宣会長(帝京平成大学教授、千葉大学名誉教授)が教育予算は教育の重要性と教職員・保護者・学生・国民の実態や要求が考慮されて決まるものだと指摘し、「高等教育の無償化が国際的な潮流にあることからも法律や予算に反映させる世論をつくりたい」とあいさつしました。
日高教の北野庄次委員長は高校の統廃合で通学距離が長くなり、定期を買えず、切符を買えるときしか学校に通えない生徒や定時制の学校では家計を背負っている生徒がいることを話し、「憲法で保障されている教育を受ける権利と機会均等の観点から教育予算を拡充すべきだ」とのべました。
特殊法人労連の篠原百合子事務局次長は奨学金制度の拡充を考えるシンポジウムの内容をまとめた冊子が大学関係者の間で話題になっていることをあげ、「学生の生活実態のひどさや奨学金制度が改悪されている状況を広げて運動を大きくしていきたい」とのべました。
紹介議員となった日本共産党の井上哲士参院議員が共産党の政策を紹介し、「賛同し、力を合わせていきたい」とのべました。共産党の石井郁子衆院議員、社民党の日森文尋衆院議員がメッセージを寄せました。
同会は引き続き署名に取り組み、高等教育の無償化を定めている国際人権A規約一三条二項の批准をするよう日本政府への働きかけを求めた国連への意見書の賛同者を集めていきます。
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