2008年6月12日(木)「しんぶん赤旗」
NHK
経営委員長の資格問う
山下議員 自民応援を追及
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日本共産党の山下芳生議員は十日、参院総務委員会のNHK決算(二〇〇五年度、〇六年度)審議で、古森重隆経営委員長が自民党議員の「励ます会」に出席した問題を取り上げ、NHKと政府・与党との「距離」をただしました。
古森氏が出席したのは、武藤容治議員の「励ます会」。山下議員は、古森氏が「会」の発起人にも名を連ねていることや、武藤議員がNHKを国営放送と位置付ける「NHK放送産業を考える議員の会」の中心メンバーだと指摘。「国家権力が国民に強い統制をかける国営放送は、公共放送NHKとは相いれない。このような政治家の励ます会に出席したこと自体が重大問題で、反省すべきだ」とただしました。
古森氏は「個人的立場と経営委員長の立場は切り分けている。(出席は)大きな問題と考えていない」と開き直りました。山下議員は「不偏・不党であるべきNHKを監督する経営委員長の資格が問われる。そういう姿勢が国民のNHKに対する信頼を低下させる」と厳しく迫りました。
質疑の後、〇五、〇六年度NHK決算が採決されました。日本共産党は「NHK執行部は不正経理事件や政治介入による番組改変に問題に真摯(しんし)に向き合わなかった」と両年度とも反対。〇五年度については、民主、社民党も反対し否決されました。