2008年6月13日(金)「しんぶん赤旗」
「ダムありき」転換迫る
淀川水系 流域委意見尊重を
穀田議員
|
日本共産党の穀田恵二議員は十一日、衆院国土交通委員会で、淀川水系の河川整備計画について、「ダムありき」からの転換を政府に迫りました。
淀川水系のダムをめぐっては、淀川水系流域委員会(国交省近畿地方整備局の諮問機関)が、ダム建設計画を河川整備計画に位置付けるのは「適切でない」とする意見書を四月二十二日に提出しています。
河川法は九七年の改正で河川整備計画の作成に当たって住民参加や環境重視を位置づけました。穀田氏は改正河川法にもとづいて設置された住民参加の流域委員会の意見を尊重せよと要求。冬柴鉄三国交相は「意見書にはダムが必要だという異論も記述されている」などと述べ、ダムに固執する姿勢を示しました。
穀田氏は、流域委員会が「整備局はダムの必要性を十分説明していない」と指摘しているのに、「『ダムが必要』と繰り返すだけではダム優先と受け止めるしかない」と批判しました。
そのうえで、「経済的に不利」として整備局が二〇〇五年に凍結した淀川水系の大戸川ダム(滋賀県)が、〇七年の整備計画原案で復活した経緯を取り上げ、「洪水調整の効果が限定的なダムより、堤防補強を優先すべきだとする流域委員会の意見に耳をかさず、ダム建設に固執するのは『ダムありき』だ」と批判しました。