2008年6月16日(月)「しんぶん赤旗」
岩手・宮城内陸地震
“水の確保は切実”
岩手・奥州市
震度6強を観測した岩手県奥州市衣川区(旧衣川村)では、断水や家屋の一部損壊などの被害に見舞われています。
地震が起きた直後から県道沿いの約三百世帯が断水となり、市は区内の四カ所に給水車を配置し、ポリタンクやペットボトルを持参してくる住民に給水しました。
七人家族で農業を営んでいる女性(60)の水田は、土手が崩れました。家族で復旧に努めていますが、「近くの水源地も落石で決壊した。これからの時期、水が確保できないと稲の成長にかかわる」と言いました。
道路の隆起で損壊した橋の近くに住む女性(52)は、寝具など身の回り品を自動車に載せていました。「また地震が起きて家に入れなくなると困るから」と言います。断水のため、トイレと風呂が使えません。前日夜に自宅付近で火災が発生したこともあり、「断水が終わっても、また地震が起きたらと思うと風呂をたくのが怖い」と話しました。