2008年6月25日(水)「しんぶん赤旗」
イレッサ副作用死734人
小池議員に政府答弁書
肺がん治療薬「イレッサ(一般名ゲフィチニブ)」の副作用で亡くなった人が販売開始(二〇〇二年七月)から今年三月末までで、七百三十四人に上っていることが二十四日、日本共産党の小池晃参院議員の質問主意書に対する政府の答弁書で明らかになりました。
発売開始からの急性肺障害や間質性肺炎などの副作用報告は千九百十六件。〇七年一年間で、副作用症例は百十九件増、死亡は二十八人増えました。
「イレッサ」は、発売開始から死亡例が多発し、新しい薬害問題として被害者が国と製薬会社に損害賠償を求める訴訟になっています。
世界で行われた臨床試験のいずれにおいても延命効果が認められず、日本国内での臨床試験でも、他の肺がん治療薬「ドセタキセル」よりも劣る結果が出ています。
薬害イレッサ訴訟の原告の男性は「ショックです。なんとか副作用死を防ぐことはできないものなのでしょうか。生きたいから飲んだ薬で死亡していく。命とは何なのか、こんな悲しいことが許されるのでしょうか」と話しています。