2008年6月29日(日)「しんぶん赤旗」
医療壊す長時間勤務
勤務医の労働環境シンポ
「あなたを診る医師がいなくなる!」。こう題する勤務医の労働環境を考えるシンポジウムが二十八日、東京都内で開かれました。主催は「小児科医師中原利郎先生の過労死認定を支援する会」。医師や患者ら約二百六十人が参加しました。
シンポでは四人の識者が報告。元厚生労働省雇用均等・児童家庭局長の岩田喜美枝さんは「これまでの医師の働き方は男性モデルだった。これからは女性が半分を占める職場になる。女性が働き続けられるような労働環境をつくることが必要」と指摘。十六時間の夜勤明けに八時間の通常勤務に入るという長時間労働をなくすなど、労働基準法を厳格に守るべきだと報告しました。
城西大学経営学部准教授の伊関友伸さんは「コンビニ感覚で小児科救急を受けず、本当に必要な患者が救急を受けられるように、母親などの住民が医療知識を学びながら、“病院守れ”という署名も集めているところもある」と発言。「地域医療を崩壊させないため、『医師と患者の溝』をなくすことも必要」と報告しました。
元・都立府中病院院長の前村大成さんは「病院管理者はとくに医師が過重労働にならないよう時間外労働の削減や労働時間の管理をきちんとしないといけない」と報告。
京都・洛和会音羽病院院長の松村理司さんは「救急医・総合診療医を大幅に増やすことで『救急を断らない病院』に変えた」と報告。「医療崩壊」を食い止める上で医師数を増やすことが決定的なことを強調しました。
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