2008年6月30日(月)「しんぶん赤旗」
9条京都の会が発足
文化人や宗教者 顔ぶれ多彩
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「憲法9条京都の会」の発足のつどいが二十九日、京都市下京区で開かれました。雨が激しく降るなか、会場あふれる千五十人が参加し、同会を結成しました。
府内で三百四十を超える会が草の根で活発に活動していますが、府段階で「九条の会」をつくろうと昨年から準備を進めてきました。
代表世話人に、有馬頼底(臨済宗相国寺派管長、金閣寺・銀閣寺住職)、安斎育郎(憲法9条メッセージプロジェクト代表)、梅原猛(哲学者)、茂山千之丞(狂言役者、演出)、瀬戸内寂聴(作家)、鶴見俊輔(哲学者)の六氏を選びました。
鶴見さんは「九条に寄せる私の想い」と題して記念講演。勇ましい声で飾るのでなく、自らのタコつぼの中から「九条の理想に向かって声を出し続けたい」と話しました。
鶴見さん、安斎さん、瀬戸内さん三人の記念鼎談(ていだん)で、瀬戸内さんがイラクの人たちへ薬を届ける命がけの活動を紹介。今回初めて九条の会に加わったことも明かしました。中国から引き揚げた体験のある瀬戸内さんは「戦争くらい愚劣なことはありません。人を殺さず、殺させないは仏教の守るべき戒律です。このことに私は命をかけたい」と語りました。
鶴見さんは「二つの原爆を落とされた日本が、九条を糸口として、世界に平和の強いメッセージを届ける決意を持ちたい」と話しました。
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