2008年7月5日(土)「しんぶん赤旗」
価格暴走
燃油高
一斉休漁600人 国の無策批判
大分
大分県内の水産関係五団体で構成する県水産団体燃油価格高騰緊急対策本部は四日、「漁業経営危機突破大分県漁民大会」を大分市の大手公園で開催しました。この日一斉休漁し、漁民ら約六百人が参加しました。
主催者あいさつにたった大分県漁業協同組合の山本勇組合長は、A重油が一リットル百七円になり三年前の二倍に跳ね上がったとし、「漁業者の努力ではどうにもならない。もはや廃業の瀬戸際だ」と声を張り上げました。「自由経済の名のもとで一部の投機筋の動きになんら手を打てない状態に腹立たしい思いでいっぱいだ」と国の無策ぶりを批判しました。
三人の漁業者が窮状を訴えました。宇佐市で小型底引き網漁業を営む男性(65)は休漁状態まで追い込まれ「海を眺め、ため息ばかり。生殺し状態だ」「国・県は(漁業者が)安心して操業できる努力をしてほしい」と訴えました。
大会では、▽高騰への補てん措置▽税制、金融など抜本的対策▽投機資金の国際原油市場への無秩序な流入を規制する国際措置――を決議し、政府・国会に強く求めています。
大会後、漁業者らは大漁旗をはためかせ、「漁に出られる抜本対策を」などと書かれたプラカードを掲げデモ行進しました。