2008年7月6日(日)「しんぶん赤旗」

在沖米海兵隊

新型装甲車を初配備

イラク・アフガン派兵訓練


 イラクやアフガニスタンで米兵に多数の死傷者を出している簡易手製爆弾や地雷に対する防御能力を備えた米海兵隊の新型装輪装甲車が、沖縄に初めて配備されていることが分かりました。沖縄県平和委員会の大久保康裕事務局長が確認し、地元紙・琉球新報が報じました。

 配備が確認された新型装輪装甲車は、「耐地雷・待ち伏せ攻撃防護」(MRAP)車と呼ばれるもの。地雷対策として車体底面をV字形にするなどの設計がされています。

 イラクやアフガンでは、高機動性多目的車(ハンビー)やトラックなどの米軍車両が手製爆弾や地雷によって破壊され、多数の死傷者を出しているため、米海兵隊などがそれらに代わる人員・物資輸送用車両として緊急調達をしています。

 MRAP車が確認されたのは六月下旬で、場所は米海兵隊基地のキャンプ・ハンセン内。琉球新報四日付によると、すでに配備されているのは十五台で、全体では三十五台の配備が計画されています。

 配備の目的について在沖縄米海兵隊は、同紙の取材に対し、「海兵隊員がイラクなどに派遣されるのに備えて、所属する拠点基地(沖縄)での訓練装備として活用される」と回答。イラクやアフガンへの派兵準備の訓練で使用することを明らかにしています。

 地元紙・沖縄タイムス四日付夕刊によると、キャンプ・ハンセン内の「コンバットタウン」と呼ばれる市街戦訓練施設には、約七十個のコンテナも今月から搬入される予定です。

 同コンテナを組み合わせて街並みに模した建物を造り、市街戦訓練を行うためです。同施設ではこれまで、イラクでの市街戦を想定した訓練が行われてきました。

 在沖縄米海兵隊は、イラクやアフガンに恒常的に兵力派遣しています。MRAP車の配備やコンテナ搬入の動きは、そうした派兵態勢をいっそう強化する動きとして重大です。



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