2008年7月7日(月)「しんぶん赤旗」
2兆円「伊勢湾口道路」建設
自公民そろって推進
団体顧問に32議員
政府が四日に閣議決定した「国土形成計画」に明記された海峡横断プロジェクトの一つ、伊勢湾口道路の建設推進を掲げる団体の顧問に、自民、公明、民主各党の国会議員三十二人が就任していることが、事務局作成の資料でわかりました。
同団体の名称は、「伊勢湾口道路建設促進期成同盟会」。静岡、愛知、三重各県選出の衆参国会議員が顧問になっています。
自民党からは、柳沢伯夫前厚生労働相、川崎二郎元厚労相、杉浦正健元法相など衆院議員十三人、参院議員四人が名を連ねています。公明党は、坂口力元厚労相、伊藤渉衆院議員の二人が入っています。
民主党からは、岡田克也副代表はじめ、中川正春、中井洽両衆院議員など十三人が就任しています。
伊勢湾口道路計画は、静岡県から愛知県を通り、三重県の志摩半島につながる全長約九十キロの道路を建設しようというもの。伊勢湾口に約二十キロの巨大な橋を架ける大型プロジェクトで、総事業費は約二兆円かかるとされています。
同計画の技術検討などの調査費には、二〇〇二年度からの六年間だけでも約八億円の道路特定財源がつぎ込まれました。
同建設促進期成同盟会は、一九八八年に発足。国会議員のほか、静岡、愛知、三重、岐阜、奈良の五県、名古屋、浜松の二政令市、五十市町村、愛知県商工会議所など十の経済関係団体が参加。伊勢湾口道路実現のために、講演会や宣伝活動をしています。