2008年7月9日(水)「しんぶん赤旗」
洞爺湖サミット
豪華食事で食料危機議論
英紙 高すぎる開催費用を批判
【ロンドン=岡崎衆史】豪華食事をしつつ食料危機を議論―。英主要四紙八日付がそろって北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)のぜいたくな食事と高すぎる開催費用を批判しました。
ガーディアン紙は一面の記事で、七日の豪華夕食会について、「マリー・アントワネットがベルサイユ宮殿の窓から身を乗り出して、パンがない農民はケーキを食べればいいと言って以来、北海道のウィンザーホテルでほど、指導者が日常生活の窮状に無神経さを示したことはなかった」と皮肉りました。
デーリー・テレグラフ紙は、援助団体セーブ・ザ・チルドレンのドミニク・ナット氏による「偽善的」とのコメントを紹介。同紙では、英野党第一党・保守党の「影の国際開発相」のアンドルー・ミッチェル氏も、「過剰な費用とぜいたくな消費でひどいスタートを切った」と述べました。
インディペンデント紙は「キャビアやウニを食べつつ食料危機を考慮」の見出しを掲載しました。
同紙は、サミット開催費用について、推定二億八千五百万ポンド(約五百九十八億円)で、二〇〇五年のグレンイーグルズ・サミットで英国が支出した八千五百万ポンド(約百七十八億円)を「小さく見せる」と伝えました。
タイムズ紙はサミット開催費で、アフリカの人々をマラリアから救う一億の蚊帳を買うことができると述べるとともに、開催国日本のエコや環境重視の主張と「矛盾する」と批判しました。