2008年7月9日(水)「しんぶん赤旗」
盧溝橋事件71年の夕べ
「過去見つめ未来考える」
東京
日本が中国全土へ侵略戦争を拡大する発端となった盧溝橋事件から七十一年を迎え、「もうひとつの七夕 過去を見つめ未来を考える」講演の夕べが八日、東京都内で開かれました。
約百五十人が参加し、アジアにおける日本の課題と東アジア共同体の展望を考えました。主催は日中友好協会、日朝協会など八団体。
青山学院大学教授の羽場久美子さんが「拡大EUの教訓と東アジア共同体」と題して講演。欧州がいかに戦争を克服し、どう地域統合を実現していったのか。また、いま日本は何をなすべきか語りました。
その中で羽場さんは、アウシュビッツなどナチス・ドイツによる残虐行為を犯したドイツが近隣諸国と和解し、信頼を醸成する努力を重ねてきたことがEUの形成につながったと指摘。「敵との和解こそ平和と発展のカギ」とし、互いの繁栄のため敵対の中から信頼をきずくことが大切だとのべました。戦争の原因となる石油などのエネルギー資源の共同管理も必要と語りました。
日本平和委員会代表理事の畑田重夫さんが閉会あいさつし、「歴史に学び、平和な未来をつくることがいま大事だと感じる」とのべ、平和を願う団体が力を合わせようと呼びかけました。
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