2008年7月11日(金)「しんぶん赤旗」
残業代
2年分の不払い是正
世論に押され スズキが調査指示
労基署による四回目の不払い残業(サービス残業)是正指導で、労働時間の調査を過去三カ月分にとどめていた軽四輪大手のスズキ(本社・静岡県浜松市)が社内文書で、過去二年三カ月分を調査するよう指示していたことがわかりました。
法律通り二年遡及(そきゅう)してのサービス残業代支払いを求めていた日本共産党の、ひらが高成衆院東海比例候補(静岡8区重複)とスズキの労働者が十日、浜松市役所で会見して明らかにしました。
ひらが氏らは「今回の通達は、法令守れの世論に従わざるを得なかったもので画期的。スズキは労働時間の自己申告制を改め、客観的な記録方法を導入すべきだ」と強調しました。
社内文書は、人事部長名の管理職あて通達で事務、設計、営業などの労働者が対象。すでに六月に支払われた三カ月分(二〇〇七年九月―十一月)のサービス残業代に続き、過去二年三カ月(〇五年十二月―〇八年二月)のサービス残業代について、個人使用のパソコン記録や業務日誌などで確認し二十五日までに人事部に提出するよう求めています。
佐々木憲昭衆院議員が六月、政府に質問主意書を提出し、「スズキに二年間さかのぼってサービス残業代を払えとは言えない」としていた浜松労基署の対応を是正するよう求めていました。
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