2008年7月16日(水)「しんぶん赤旗」
介護労働者 増える離職
「報酬不十分」 事業所の65%
介護労働者の二〇〇七年度の離職率が、〇六年度より1・3ポイントアップし、21・6%にのぼったことが、「介護労働安定センター」(厚生労働省所管の財団法人)のおこなった介護労働実態調査結果でわかりました。
職種別の離職率でみると、訪問介護員は16・9%、施設の介護職員は25・3%。就業形態では正社員が20%、非正社員は22・8%でした。いずれも全産業平均の離職率16・2%(〇六年度)を上回りました。離職者の74・7%が三年未満で辞めていました。
また、事業所の64・7%が「今の介護報酬では人材確保等に十分な賃金が払えない」と回答。「経営の効率面」での対応についての質問では、18・5%の事業所が「人件費総額を圧縮した」と答えました。
介護労働者の55%が「現在の仕事内容にやりがい」があると答える一方で、49・4%が「仕事のわりに賃金が低い」という悩みがあると回答しました。(複数回答)
平均賃金は、月給では約二十一万五千円、日給では約七千九百円、時給では約千百円でした。
同調査は、約一万七千の介護事業所と、約五万一千人の介護労働者を対象に、昨年十一、十二月にアンケートを実施。四千七百八十三事業所(有効回答率28・6%)、一万三千八十九人の介護労働者(同26%)が回答しました。
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