2008年7月25日(金)「しんぶん赤旗」

社会保障費の2200億円削減

医師会、撤廃へ集会


 日本医師会や日本歯科医師会など医療関係四十団体で構成する国民医療推進協議会(会長=唐沢祥人・日本医師会会長)は二十四日、東京都内で「地域医療崩壊阻止のための総決起大会」を開きました。

 日本医師会の竹嶋康弘・副会長は、「国民が社会保障に対して不満を持っているいまこそ、政府に間違った方針の反省を促し、社会保障費の機械的抑制を撤回する明確な方針転換を国民とともに強く要望していくことが必要だと判断した」と大会開催の趣旨を説明。政府による社会保障費年二千二百億円の削減方針撤廃を正面から求めた大会の開催は異例です。

 あいさつにたった唐沢会長は「政府の長年にわたる社会保障費抑制が地域医療を崩壊させた。医療関係者の献身的な努力によって保たれてきたが、もはや限界」と指摘。社会保障費年二千二百億円削減の撤廃を求め、国民とともに運動し医療を守ろうと訴えました。

 医師不足や勤務医の過重労働、介護現場での人不足などについて「なぜこうなってしまったのか」と問いかけた東京都医師会の鈴木聡男会長は、「原因は年二千二百億円の削減にある。経済政策より社会保障を後回しにするのはもう終わりにしよう」と訴えました。

 日本歯科医師会の大久保満男会長、日本薬剤師会の児玉孝会長が決意表明。児玉会長は「憲法二五条で保障された生存権がそのときどきの経済状態によって軽く扱われていいのか」とのべました。


 社会保障予算年2200億円の削減 社会保障に必要な自然増分の財源を年2200億円も抑え込む、小泉内閣以来の政府の政策。2002年度の予算で3000億円減らし、03年度から06年度まで毎年2200億円ずつ削減。06年の「骨太方針」も、07年度から11年度まで毎年2200億円減らし続けることを明記しています。



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