2008年7月28日(月)「しんぶん赤旗」
仲間を 組合を 政治変革を
青年雇用 街で討論
福島
「真夏の青年雇用フェスタ〜あきらめを怒りに、怒りを希望に」が二十七日、JR福島駅前通りで開かれました。福島県労連や、民青同盟などでつくる実行委員会が主催したものです。自転車で北海道に向かう途中の筑波大の学生二人など、多くの青年・市民が足を止め、青年自身が真剣に考え、話し合う場になりました。
会場の「まちなか広場」には労働相談のコーナーが置かれ、弁護士や労働相談センターの所員が、「ハローワークの求人情報は実際と違っている」(福島市の二十七歳の男性)などの相談に応じました。
ステージでは、ストリートミュージシャンの音風さん(21)がオリジナル曲を披露しました。音風さんは、いわき市での同実行委員会の宣伝で意気投合し、フェスタに参加しました。「母子家庭で育って、音楽をやりたいとアルバイトをして、半分を母親に生活費として渡している。みんな楽しく働ける世の中になってほしい」と話しました。
メーン企画は、福島の青年労働者代表で、介護施設で働く「ホヅミン」、首都圏青年ユニオンの河添誠書記長、日本共産党の大門実紀史参院議員によるシンポジウム。
「ホヅミン」は、「正職員が少なく、利用者に十分なサービスが提供できない。正職員も自分たちの働きが評価されていないのではないか、という話が出る」と実態を話しました。
河添書記長は、全国の青年のたたかいも紹介しながら、「青年が将来に展望が見えないのは自分たちの責任ではない。まず仲間をつくろう、そして労働組合でたたかっていこう」と呼びかけました。
大門参院議員は、「青年労働者の本当の敵は、財界やアメリカの要求通りに動く政治にある。政治を変えることが、目の前の問題を解決することとあわせて大事だ」と強調しました。
三氏の話をじっと聞いていた、仙台の学生(21)は、「去年、フルキャストで派遣のバイトをしていた。あのまま派遣でいったら、目標もやりがいも感じられず、働けば働くほど人間らしくなくなると思っていた。この集まりのように街の中で誰でも参加できる形で、『働く』という大事なことを考えることは大事だと思う」と話しました。
フェスタ終了後、雷雨になりましたが、参加者は、「人間らしく働きたい」と訴えながら、街中をアピールウオークしました。(福島県・佐藤秀樹)
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