2008年7月30日(水)「しんぶん赤旗」

社会保障費

2200億円抑制継続

福田内閣が概算要求基準


 福田内閣は二十九日、二〇〇九年度予算の概算要求基準を閣議了解しました。社会保障関係費の自然増分八千七百億円を二千二百億円抑制する方針を盛り込みました。後期高齢者医療制度への怒りや「国民のみなさんとともに社会保障費の年二千二百億円の削減に反対します」(日本医師会の意見広告)との批判に挑戦するものです。


 「社会保障関係費抑制」路線は、小泉内閣が〇二年度予算概算要求基準で自然増分の三千億円抑制を打ち出したのがはじまり。次年度から毎年二千二百億円の圧縮が続いています。医療、介護、年金などが連続改悪され、〇九年度では、介護保険制度の改悪や雇用保険の国庫負担削減が狙われています。

 〇九年度予算の一般歳出の上限は、四十七兆八千四百億円としました。

 公共事業関係費は、前年度予算と比べ3%削減します。軍事費についても同1%削減するとしました。ただ、“総額先にありき”の道路中期計画は短縮して継続する方針です。米軍再編経費などについては、予算編成過程において検討する「別途検討事項」とし、別枠扱いにしました。

 制度や法律などにもとづく義務的経費については前年度予算額と同額とし、「制度の根元まで踏み込んだ抜本的見直しを行う」としました。

 「重要課題推進枠」(三千三百億円)を設け、その対象として、「安心できる社会保障」「成長力強化」「地球温暖化対策」などを挙げています。

 公共事業などについては、各省庁に25%の上乗せ要望を認めました。各省庁は八月末までに財務省に予算要求し、その後、財務省による査定などを経て、年末に〇九年度予算政府案が決定されます。



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