2008年8月15日(金)「しんぶん赤旗」
きょう年金天引き
3回目 800万人以上対象
七十五歳以上の高齢者に保険料負担と差別医療を強いる後期高齢者医療制度で、十五日に振り込まれる年金(六、七月分)から三回目(八、九月分)の保険料天引きが強行されます。
天引きされるのは、同制度の対象者(約千三百万人)のうち八百万人以上。三十一自治体は十月まで天引きを見送っています。
六十五―七十四歳の国民健康保険料も、対象者約三百五十万人のうち約五十万人が天引きされます。
天引きの対象は、月一万五千円以上の年金を受け取っている人。後期高齢者医療制度の保険料と介護保険料の合計が、年金額の半分以上の場合は天引きの対象にはなりません。
政府・与党の制度「見直し」で、一定の条件がある人は口座振替で納められるようになりました。しかし、手続きに時間がかかり、口座振替を申請した人も今回は年金天引きになります。
また、七月分までの保険料は二〇〇六年度の所得で保険料を算定していましたが、八月分からは〇七年度の所得で算定するので、支払う保険料が変わる人もいます。
過去二回の天引きでは、「わずかな年金から天引きはひどい」などの怒りが全国で噴出しました。戦争を体験し、戦後日本を復興させた世代から終戦記念日に、保険料天引きを行うことは、さらに深い怒りを引き起こすことになるでしょう。
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