2008年8月28日(木)「しんぶん赤旗」

境港市が漁船に助成

国の燃油対策に上乗せ

鳥取


 鳥取県境港市は二十六日、国の省燃油操業実証事業に上乗せする支援事業を九月から実施することを発表しました。

 同市の省燃油操業支援事業は、国の助成に上乗せして、燃油費の増加分の一割(漁業者負担分)の三分の一を助成するもので、全国で初めての支援事業です。境漁港を利用するまき網、カニかご、イカ釣り、底引き、刺し網などのすべての漁船が対象で二百四十隻。船籍別は鳥取県百八十九隻、島根県四十九隻、新潟県二隻です。補正予算で債務負担行為を設定し、二〇〇九年度予算で支出します。六千百万円を見込んでいます。

 県水産課も同様に漁業者負担分の三分の一を助成する支援事業を考えており、来年三月末分までの約千七百万円を補正予算で要求しています。

 そのほかに、輪番制休漁活動支援事業は、小型底引き網漁業者二十人を対象に九月の一カ月間、二グループに分かれて輪番休漁をおこない、休漁中の漁業者が清掃活動を行う国・県の補助事業の八百八万三千円を適用し、漁業者負担分の六十一万六千円を補助します。補正予算を組んで対応します。

 境港市水産農業課は、境漁港は水揚げ高二百十二億円で、工業出荷額五百七十九億円のうち二百六億円(36%)が水産加工品、就業人口の16%が水産関連業だと指摘し、「漁船漁業経営に対する支援をおこなうことにより、地域経済の維持・安定に資する」としています。


 省燃油操業実証事業 燃油消費量を一割以上削減する実証事業に取り組む五隻以上の漁業者グループに対して燃油費の増加分の九割を助成する事業。



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