2008年9月9日(火)「しんぶん赤旗」
志位委員長、キヤノン労働者と懇談
雇い止めやめさせ 有期雇用の規制を
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日本共産党の志位和夫委員長は八日、キヤノンで偽装請負を告発して期間社員になった労働者が雇い止め(解雇)を受けた問題で、衆院第一議員会館内で労働者から実態を聞くとともに、雇い止め撤回を求めるたたかいを激励しました。
懇談したのは、宇都宮工場(栃木県宇都宮市)から解雇された宮田裕司さん(29)と、キヤノン非正規労働者労働組合宇都宮支部の大野秀之支部長ら。日本共産党の小池晃参院議員が同席しました。
大野さんらは偽装請負を告発し、昨年十月から期間社員として働いてきましたが、宮田さんは、ごくささいなことを「ミス」だといわれて八月末、「契約期間満了」で解雇されました。日本共産党議員団は、偽装請負の是正指導に反して雇用が失われることは大問題だとして厚労省に指導を要請してきました。
大野氏は、志位委員長の提起で期間社員に対する休業補助が今月から実現したこともあって、「いつも力になっていただき感謝しています」とのべました。
宮田さんの雇い止めは偽装請負の告発に対する報復であり、組合つぶしをねらった不当なものだとのべるとともに、期間社員は最長二年十一カ月で雇い止めされるため、「直接雇用になっても不安定雇用は変わらない」「結婚もできないし、子どもも育てられない」との声が渦巻いていることを紹介し、「希望を持って働けるよう変えさせたい」とのべました。
志位委員長は、長浜キヤノン調査のさい、「仕事は継続的にあるのに期間社員を雇い止めすることは許されない」と求めたことを紹介。「偽装請負をやっていたのだからほんらい正社員にしなければいけない。告発者への不利益扱いという点からも二重三重に許されないことです」とのべました。
同時に、「派遣労働が続けられなくなって期間社員に切り替えざるをえなくなったが、使い捨て自由の不安定雇用は変わらない。派遣法の抜本改正と合わせて、有期雇用を規制させるため力を尽くしたい」と強調しました。
小池氏は、「立ち上がった皆さんがこんな仕打ちを受けることがあってはならない。雇用を守らせるため一緒にたたかいましょう」とのべました。
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