2008年9月25日(木)「しんぶん赤旗」

非正規労働・生活保護相談

2日間に電話1万件

正社員と同じ仕事で年収三分の一
“ホームレスの申請ダメ”

日弁連実施


 日本弁護士連合会(日弁連)は二十四日、初めて取り組んだ「非正規労働・生活保護ホットライン」(六月二十一日を中心に実施)の結果を発表しました。

 ホットラインは全国四十八カ所で二十四時間実施。四十八時間で一万一千八百八十五人の電話が入り、相談に応じることができたのは千四百八十八人でした。

 このうち、労働相談は八百九人で、四人中三人が非正規労働者からの相談。六割以上は年収が二百万円未満でした。「正規社員と同じ仕事をしているのに年収は三分の一」(近畿、四十代女性)、「七年勤めてきた職場から『おまえはもういらん』と突然首になった」(同、五十代の女性)など深刻な実態が寄せられました。

 正社員からは長時間労働や残業代未払いの相談が多くありました。

 生活保護相談は四百七十六人。「働いていたが体の調子が悪化。入院後、ホームレスになり、福祉事務所に相談するが、『住所がないとだめだ』と言われた」(関東の三十代男性)など、生活保護要件を備えている生活困窮者の相談に対し、違法な対応が続いていることがわかりました。福祉事務所に行ったことがある六十二件を検討すると半分以上が対応に違法または違法の疑いがあるという結果になりました。

 日弁連は、第五十一回人権擁護大会を十月二―三日、富山県で開催。第三分科会では労働と貧困をテーマにシンポジウムを行い、労働者派遣法制の抜本改正などの提言を発表します。



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