2008年9月30日(火)「しんぶん赤旗」
集団自決 記述回復必ず
県民大会1周年 実行委がアピール
沖縄
高校歴史教科書の沖縄戦「集団自決」の記述から「軍命」が削除された問題で、「検定意見撤回と記述回復」などを求め、十一万六千人が集った県民大会から一周年となった二十九日、同実行委員会主要六団体は、「大会決議実現に向けた、新たな結束を!」と題するアピールを発表しました。
アピールは、大江・岩波裁判などにふれながら、検定意見は「当初から政治的意図で『沖縄戦の歪曲(わいきょく)』を企図していた」とし、これにくみした文科省の責任を不問にするわけにいかない、と強く非難しています。「沖縄戦の事実は事実としてしっかりと教科書に残すべきであり、事実を歪(ゆが)めてはならない」と強調。一方、現状は何ら解決されず「まだ道半ば」と評し、大会決議実現まで「県民とともにその先頭に立って奮闘する」としています。
沖縄県庁内で記者会見した玉寄哲永副委員長(沖縄県子ども会育成連絡協議会会長)は、「(決議の)実現まで一歩も退かない」との決意をあらためて表明しました。現在不在となっている大会実行委員会委員長への就任を現・県議会議長に求めていると明かし、「新しい実行委員会で十一万人の総意を文科省・政府に要請したい」と今後の展望を語りました。
会見には沖縄県老人クラブ連合会の知花徳盛常務理事、沖縄県婦人連合会の大城節子会長、沖縄県PTA連合会の大田守会長、青春を語る会の崎山麗子さんが同席しました。
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