2008年10月6日(月)「しんぶん赤旗」
日雇い派遣 実態調査
交通費全額出ない
お昼は食パン2枚
罵倒されクビ心配
全国青年大集会では各地で取り組んだ日雇い派遣の実態調査が報告されました。十六社、百十三種類の現場から寄せられたものです。
時給は、平均で九百十七円、日給は七千三百五十七円。交通費も全額支給が三分の一しかなく、低賃金に拍車をかけています。
「お昼は食パン二枚のみ」「交通費を浮かせるため、一時間ぐらいのところは自転車でいく」との声や、「ケガをして休んだらキャンセル料を請求された」という人もいました。
「危険な作業をやらされた」七件、「罵倒(ばとう)されたりどなられた」十八件など、人間をモノ扱いし、人間性を踏みにじる働かせ方が目立ちます。
「やり方を教えられないまま仕事に入り、ミスるとどなってくる」「四階まで重い荷物を走るように運ばされ、歩いているとどなられた」と語っています。
明日の仕事があるのか、いつクビになるかもしれず、不安を訴えているのも特徴です。
「当日や前日に急に休みになったり安定しなくて計画がたたない」「抜け出さなきゃいけないけど、もう意欲がわいてこない」と声をあげています。
実行委員会では、日雇い派遣は禁止し、安定した仕事を保障すべきだと指摘。低賃金や人間性を踏みにじる働かせ方は登録型派遣でも同じだとして、労働者派遣法の抜本改正が必要だとしています。