2008年10月10日(金)「しんぶん赤旗」
派遣法 自由化前に戻せ
抜本改正求め集会
志位委員長が発言
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「日雇い派遣にとどまらず、派遣法の抜本改正を」―。厚労省審議会が建議を出したのを受けて労働者派遣法の抜本改正を求める集会が九日、参院議員会館内で開かれました。労働者や作家、評論家、弁護士、日本共産党の志位和夫委員長、社民党の福島瑞穂党首ら約百五十人が参加。全国ユニオンなど幅広い労組などでつくる「格差是正と派遣法改正を実現する連絡会」の主催で五回目です。
あいさつした派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は、登録型派遣の禁止や派遣先による直接雇用みなし制度、均等待遇など抜本改正が必要だとのべました。
作家の雨宮処凛、「もやい」事務局長の湯浅誠、ルポライターの鎌田慧、評論家の斎藤貴男の各氏が発言。「製造派遣は雇い止めで寮も失う。生存の問題だ」(雨宮氏)「登録型派遣は半失業状態。労働市場の規制と生活保障が必要」(湯浅氏)「人貸し業の全面開放が問題。(一九)九九年の自由化前に戻すべきだ」(鎌田氏)「九九年以前に戻し、さらに規制強化を」(斎藤氏)とのべました。
フルキャストで働く日雇い派遣労働者、偽装請負で働かされている客室乗務員、登録型派遣で働く旅行添乗員らが、「ツアー期間だけ雇用され、年収二百三十万円のワーキングプアだ」と告発し、抜本改正を求めました。
日本共産党から志位委員長と小池晃、山下芳生の両参院議員、高橋ちづ子、吉井英勝の両衆院議員が発言しました。
日本共産党の志位和夫委員長は、建議ではきわめて不十分であり、一九九九年の原則自由化前に戻し、登録型派遣を厳しく規制し、違法派遣先に対する直接雇用のみなし制度など抜本改正めざし全力あげると表明しました。
日亜化学やキヤノンによる偽装請負を告発した労働者の雇い止め、トヨタ車体による期間制限逃れなどを予算委員会で取り上げたことを紹介。抜本改正を求めるたたかいと、大企業が行っている無法を許さないたたかいを一体で広げようとのべました。
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