2008年10月13日(月)「しんぶん赤旗」
“入院依頼が困難”35%
開業医 病院との連携に支障
保団連調査
「生命(いのち)―その重さと尊さ 生命―その喜びと希望」をテーマに、全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)主催の第二十三回医療研究集会が十一、十二の両日、仙台市で開かれました。八百五十人が参加しました。
十一日は、八千四百六十五人の会員を対象にした「開業医の病診(病院と診療所)連携に関する実態調査結果」が発表されました。
それによると、開業医が病院に入院依頼をする際に、「見つからない場合がある」と「見つけるのに苦労する」を合わせると35・5%で、緊急搬送時にも合わせて34・5%と、深刻な状況が浮き彫りになりました。
診療所がある自治体で、重危篤患者や高度先端医療を扱う第三次救急医療機関が「ない」という回答が30・7%ともっとも多く、緊急時の搬送収容状況に、約四分の一の開業医が「十分とは言えない」と回答しています。
調査担当者は、「病診連携は地域格差が大きく、緊急搬送時や入院依頼時に、特に支障をきたすケースが多くみられる。解決に向けての行政を含めた取り組みは急務だ」と述べました。
十二日は、戦争と医療―東北の視点から、子育て支援、過重労働・過労自殺のシンポジウムや在宅医療・介護、医科診療の研究と工夫の分科会などが開かれました。
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