2008年10月15日(水)「しんぶん赤旗」
マルチ業界から資金
民主・前田衆院議員 擁護質問
業者「応援いただいた」
民主党の前田雄吉衆院議員(48)=比例東海=が代表を務める民主党愛知県第6区総支部が、マルチ商法業者などから資金提供を受けていたことが十四日、分かりました。同議員は再三にわたって国会でマルチ業界の利害を代表する質問をしていました。また、民主党もパーティー券の購入を受けていました。
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マルチ商法はネットワークビジネスとも呼ばれ、勧誘などをめぐってトラブルや消費者被害も多発しています。
マルチ業界の政治団体「ネットワークビジネス推進連盟」(旧・流通ビジネス推進政治連盟)の政治資金収支報告書は、同連盟が二〇〇五―〇七年の三年間に、前田議員のパーティー「前田雄吉君を激励する会」に計七十万円を、また第6区総支部に五十万円を寄付したと記載していました。
一方、同総支部は○六年と〇七年、都内のマルチ業者からも計百十万円を受け取っていました。この業者は「業界に理解が深く、著作を出版するなど応援をいただいているので献金している」としています。
また、同連盟は〇五―〇七年、民主党のパーティー券を計百七十二万円分購入していました。
前田議員は○四年三月、衆院予算委員会分科会で「一部の悪質なマルチ企業により、多くのまじめに業にいそしんでおられる皆さんが迷惑をしている」と発言。○六年三月にも、マルチ商法について「保護・育成すべき基本法が必要である」と述べていました。
前田議員は自身のホームページで「独自の調査に基づき四回国会で質問した。擁護しているわけでない」と説明。経済産業省の業務停止命令を受けた業者からも講演料を受けていたことも認め、これについては返金するとしています。