2008年10月16日(木)「しんぶん赤旗」

マルチ支援で議連

業界誌で対談・献金も

民主議員


 民主党の前田雄吉衆院議員がマルチ業界から資金提供を受けていた問題で、民主党の国会議員らが業界を支援する議員連盟を結成し、業界誌上で対談などをする一方で、業界団体から資金を受けとっていたことがわかりました。

 この議員連盟は「健全なネットワークビジネスを育てる議員連盟」。業界団体「ネットワークビジネス推進連盟(NPU)」のホームページによると、会長は藤井裕久・党最高顧問=衆院議員=で、山岡賢次・党国会対策委員長=衆院議員=が顧問。前田議員が事務局長、牧義夫衆院議員が事務局次長に就いていました。

 二〇〇三年九月の議連結成時に石井一・民主党副代表=参院議員=が名誉会長に就き、〇四年から〇七年まで山岡議員が会長でした。〇七年十二月の時点で六人が議連に参加していたとしています。

 議連については民主党幹部がメディアに「すでに解散した」と語ったと報じられています。

 一方、マルチ商法の業界誌『ネットワークビジネス』〇八年二月号は、藤井議員の議連会長就任を受けた三ページの対談記事を掲載。藤井議員と前田議員がNPU理事長と「世界に進出できる非常に魅力的なビジネス」(藤井議員)などと語っていました。

 NPUの政治資金収支報告書によると、山岡議員が代表の党栃木県第4区総支部に五十万円(〇五年)を、資金管理団体主催の「賢友セミナー」に計百十万円(〇五―〇七年)を支出していました。

 石井議員には〇五年と〇六年、朝食会や後援会への寄付として計二十万円を支出。また同議員が代表を務める党参議院比例区第8総支部は、〇七年にNPUから五十万円の献金を受けたと報告しています。同議員の事務所は「議連での実質的な活動はしていない」と話しました。

 牧議員側に対してはNPUが〇五―〇七年の三年間で計三十万円分のパーティー券を購入。〇六年には党愛知県第4区総支部に二十万円を出していました。牧議員の事務所は「同僚議員の誘いがあり、業界から『選挙で力になる』と言われ参加した。〇七年春ごろに辞任し、その後は知らない」としています。


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