2008年10月18日(土)「しんぶん赤旗」
アフガン戦争支援中止を
和平後押しこそ日本の役割
新テロ法延長案 徹底審議求める
衆院特委で赤嶺議員
アフガニスタンでの米軍の報復戦争を支援する新テロ特措法の一年延長案と、民主党提出のアフガン派兵法案が十七日の衆院テロ特別委員会で審議入りしました。自民・民主両党が自衛隊派兵と憲法破壊を競い合うなか、日本共産党の赤嶺政賢議員は軍事支援をやめ、アフガン政府と武装勢力との和解交渉を後押しする外交努力を強めるよう迫りました。
戦費負担の動き批判
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赤嶺氏は冒頭、与党と民主党が極めて重要な法案の審議をわずか二日で終えて二十日に採決すると決めたことを厳しく批判し、徹底審議を求めました。
その上で、民間人や多国籍軍の死傷者、自爆テロの件数などあらゆる指標から見て「アフガンの治安は年々悪化し、今最悪になっている」と強調。米軍による無差別の空爆がアフガンの人々の憎しみと新たな暴力の連鎖を生み、自衛隊はその米軍に給油してきたと述べ、「戦争でテロはなくならない」と強く訴えました。
その中でアフガンのカルザイ大統領が武装勢力タリバンとの政治的和解を模索し、国連の現地代表も政治的解決を強調しているという国際社会の変化を挙げ、麻生太郎首相の認識をただしました。
首相は「アフガン南部・南東部の治安は極めて悪化している」との認識を示し、「一年前とちがってタリバンに和平の感じが出ていることは歓迎したい」「戦闘だけで事は進まない。和平交渉の進展は望ましい」と述べました。しかし、「国連も国際部隊の軍事支援を否定していない」などとして、戦争支援に固執する姿勢を変えませんでした。
米国から要求されているアフガン戦費負担(アフガン国軍支援)について首相は、「ODA(政府開発援助)で外国軍支援はできないが、在日米軍駐留経費のような非ODAのものもある」と述べました。赤嶺氏は、「社会保障費を毎年二千二百億円削って米軍に二千五百億円の思いやり予算、加えてアフガン戦費負担を否定しない。絶対に認められない」と批判しました。
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