2008年10月24日(金)「しんぶん赤旗」
地方紙など共産党に注目
■『蟹工船』ブーム
■青年党員が急増
■保守層との交流
「県内でも共産に『蟹工船』ブーム 選挙に追い風」―全国紙の地方版や地方紙は、各地で日本共産党が党員を増やし、若者や保守層にも関心を広げていることに注目しています。
「若者の不安 受け皿? 共産へ入党急増」の見出しで大きく取り上げたのは、「朝日」三重版(二十日付)。「県内では18〜29歳の入党者がこの一年間で前年の5倍のペースで急増」していることにふれ、党三重県委員会に二十代の男女がカンパ一万円を寄せたことや、党南部地区委員会に『資本論』を買いに来た若者の話を紹介しています。
土日も年末年始もなくトラックを運転して体調を崩した男性とその妻が入党した話にもふれ、背景には若者の貧困層の増加があり、「若者たちは自民党や民主党という二大政党よりも、もっと大きな変革をしてくれると、期待しているのではないか」と見る児玉克哉・三重大人文学部教授のコメントを掲載しています。
各紙が日本共産党の党員増加に注目。北海道新聞の帯広・十勝版(二日付)は「党への期待追い風に」の見出しで昨年九月以降「十勝でも(党員が)百十一人増えた」と報じ、中日新聞(十五日付)は、「愛知でも前回総選挙時より二千人増え、『ついに自民党員の半分の約二万三千人になった』」と報じています。
佐賀県では党県委員会が「自民の職域十七団体と対話を重ねている」(西日本新聞五日付)「医師会などの業界団体が党幹部の演説会に参加」(同九月二十九日付)と、従来なかった保守層との交流にも注目しています。
日本共産党員作家・小林多喜二の小説「蟹工船」のブームのもとで党への関心が高まっているとの報道も目立ちます。
「月間で二百冊近く売れた」。南日本新聞十日付は、大型書店での売れゆきにふれ、本を読んで入党した女性看護師の「格差社会を変えられるのは共産党だけ」との声を紹介。
山梨新報十日付は、県内の大型書店で「蟹工船」が二位の売り上げを記録し、今年の山梨県の入党者が前年の二倍の五十八人に上ると報道。「文庫販売や特定政党の党勢拡大などに反映された世相が、来る総選挙にどう映し出されるか注目される」としています。
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