2008年10月25日(土)「しんぶん赤旗」
政府は政治決断せよ
JR採用差別 解決求め集会
東京
二十一年前の国鉄の分割・民営化で千四十七人の労働者がJRに不採用とされた採用差別事件の全面解決を求めて二十四日、東京・日比谷野外音楽堂で「今こそ政治決断を!」をスローガンに掲げた集会が開かれました。集会後、銀座までデモ行進しました。
時折雨が降るなか一万千二百人(主催者発表)が参加。鉄建公団訴訟の東京高裁裁判長が裁判外での話し合い解決を提案し、冬柴国交相(当時)が被告の鉄道運輸機構に応じるよう促し、解決に「誠心誠意努力する」と表明したもとで、全面解決に向けた政府・機構の決断を求めました。
主催者あいさつした国労の高橋伸二委員長は「解決の機運は高まっている。この機に解決させるため総力をあげたたたかいを」と呼びかけ。国鉄闘争共闘会議の二瓶久勝議長が、解決にむけて新しい局面を切り開いていると報告しました。
不採用とされた酒井直昭さんが「雇用・年金・解決金」の要求で団結してたたかうと表明。家族を代表して柳瀬つる代さん(55)が四十九人の仲間が亡くなっており一日も早い解決をと訴えました。
全労連の大黒作治議長、全労協の藤崎良三議長らが「全労働者の問題。全面解決に全力をあげる」(大黒氏)と激励。民主、社民両党議員とともに日本共産党の仁比聡平参院議員があいさつし、国交相の発言は極めて重いとのべ、国会内外で力を合わせようと強調しました。
集会は十人の学者・文化人が呼びかけ、不採用とされた労働者、所属労組、支援団体(四者・四団体)が主催しました。
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