2008年10月25日(土)「しんぶん赤旗」
グッドウィル元支店長ら19人
未払い残業代払え
実態「名ばかり管理職」
労働審判申し立て
違法派遣の相次ぐ発覚で七月末に廃業したグッドウィル(GW)の元支店長ら首都圏青年ユニオンの組合員十九人が二十四日、「名ばかり管理職」だったとして総額約六千七百万円の未払い残業代の支払いと解雇の撤回を求める労働審判を東京地裁に申し立てました。派遣労働者だけでなく正規労働者も過酷な状態で働かされ、使い捨てにされた実態が浮き彫りになりました。
申し立てたのは、GWの正社員として派遣労働者の手配などをしていた二十代から四十代の労働者。支店長といっても出退勤時間の裁量もなく、労働時間の管理を受け、残業は月百時間前後に及びました。
四人の労働者は、廃業に伴う合意退職に応じないからといって解雇されましたが、解雇回避の努力もしておらず、整理解雇の要件に該当せず、無効だと訴えています。
労働者は東京都内で会見し、「使い捨て以外の何物でもない」と批判しました。
入社二カ月で支店長になった男性(35)は、「埋める(手配の完了)まで帰るな」と命じられ、繁忙期は月十日も支店で寝泊まりしていたと証言。「無理な命令をこなした結果、違法派遣で廃業になった」と語りました。
別の元支店長(33)も、多くが体を壊して辞めたとのべ、「厳しい労働環境で働かされ使い捨てられた」と強調しました。
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