2008年10月27日(月)「しんぶん赤旗」
蟹工船ブーム51%共感
貧困は社会の問題68%
毎日新聞調査
日本共産党員作家の小林多喜二が書いた小説『蟹工船』(一九二九年発表)がブームになっていることについて、「共感できる」人が過半数にのぼることが毎日新聞の「読書世論調査」(二十六日付)でわかりました。
調査によれば、『蟹工船』が読まれていることに「共感できる」が51%で、「共感できない」の29%を大きく上回っています。
「共感できる」理由は、「貧困は社会全体の問題だから」68%、「今の日本の状況に似ている」27%でした。
また、この一年間に『蟹工船』などの貧困を描いた本を読んだ人は全体の8%で、二十代は10%にのぼりました。
調査は、全国の四千八百人を対象に行われ、二千七百十七人が回答しています。
『蟹工船』の「新潮文庫版は今年に入ってからの増刷が、古典としては異例の50万部を突破した」と紹介しています。
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