2008年10月31日(金)「しんぶん赤旗」
外相「アフガン和平の流れ支持」
“それなら派兵やめよ”
参院委で井上議員
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中曽根弘文外相は三十日の参院外交防衛委員会で、アフガニスタンで進む和平の動きについて「わが国は支持している」と述べました。日本共産党の井上哲士議員の質問に答えたものです。井上氏は、日本政府も支持する和平と対話の流れを妨げる軍事対応への支援=自衛隊派兵は中止すべきだと迫りました。
井上氏は、アフガンとパキスタンの部族指導者らが二十七、二十八両日、武装勢力への対応について話し合った「アフガン・パキスタン・ジルガ」を開いたことを示しました。そこで「地域の平和のためには、両国がそれぞれの国の武装勢力と対話することが重要だ」とする共同宣言が採択されたことが報じられています。
米国でも、報復戦争の行き詰まりの中で、ブッシュ政権まで、反政府武装勢力タリバンとの対話を検討していると米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(二十八日付)が報じたと指摘。この一カ月だけを見ても、アフガン国内外で和平と対話に向けた動きがさらに広がっていると述べ、政府の対応をただしました。
中曽根外相は「治安・テロ対策と同時に人道復興支援をやることが重要だ」と述べ、あくまで報復戦争への支援を続ける考えを表明。井上氏は「政府の答弁は変わらないが、(アフガン国内外の)状況は大きく変わっている」と批判し、テロ根絶のために日本が果たすべき役割について「根本から検討し直すべきだ」と強く求めました。
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