2008年11月4日(火)「しんぶん赤旗」

となりの人に憲法語ろう

公布62年


 憲法公布六十二周年の三日、各地で記念の行事が催されました。


パレードに1500人

愛知

 愛知県では、「あいち九条の会」が名古屋市中区栄で「九条パレード」を行い、千五百人が参加しました。

 そろいのミントグリーンのTシャツや法被を着た人たちが、「憲法九条を変えちゃダメ!」などと書かれたプラカードやのぼり、風船を手に持って通行人にアピールしました。

 県内各地の九条の会が参加し、周辺の街頭十カ所でロックソーランや合唱、ギター演奏など「辻(つじ)つじパフォーマンス」を行い、買い物客らが立ち止まって聞き入っていました。

 栄交差点では、同会代表世話人の天野鎮雄さん(俳優)や石川勇吉「あいち宗教者九条の会」代表らがリレートーク。

 天野さんは、「日本を戦争できる国にしてはいけません。私たち一人ひとりが、となりの人に平和への思いを伝えて、九条を守り抜きましょう」と呼びかけました。


鶴見俊輔さん訴え

京都で集い

 思想信条の違いを超え今年六月に結成した「憲法9条京都の会」が三日、京都市東山区の円山野外音楽堂で「憲法集会in京都」を開き、千人が参加しました。

 同会代表世話人で哲学者の鶴見俊輔さんが、京都に脈打つ反戦の思想に触れ「たとえここに来れなくなっても戦争反対の思いは同じです」とあいさつしました。

 「あいち九条の会」代表世話人の森英樹・龍谷大学大学院教授が講演し、歴代内閣の憲法敵視、対米従属ぶりを告発するとともに、森氏も原告の一人だった自衛隊のイラク派兵の違憲判断や、憲法守れが多数になった「読売」の世論調査を取り上げ、草の根の「九条の会」の重要性を強調しました。

 狂言「昆布売」を披露した「憲法9条京都の会」代表世話人で狂言役者の茂山千之丞さんは、「子や孫に人を殺してこいと言えない。九条だけはどんなことがあっても守らないといけない」と語り、日本聖公会司祭の大江真道さんが「がんばって平和のために働き続けましょう」と呼びかけました。

 参加者は都大路を一・八キロにわたり憲法ウオーク。参加した亀岡市の大工(64)は「自分の言葉で九条の価値や込められた思いを広げたい」と話していました。

 来年の五月二日には、作家で「憲法9条京都の会」代表世話人の瀬戸内寂聴さんを迎えた講演会の計画の発表がありました。



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