2008年11月7日(金)「しんぶん赤旗」
無保険の子に国保証
京都市が決定 乳児含む105人に
親が国民健康保険料を払えないため保険証を取り上げられ、子どもまで「無保険」状態になっている問題で、京都市は五日、市内の中学生以下の子どもに保険証を交付することを決めました。日本共産党京都市議団(山中渡団長、二十人)と市民の運動が実ったものです。
京都市の「無保険」状態の子どもは、六十九世帯の百五人(乳幼児二十六人、小学生五十人、中学生二十九人)にのぼります。
市はこれまで「資格証明書の交付はやむを得ない」と冷たい答弁を繰り返し、「支払いの意思が示されれば短期証を発行する」といいながら、機械的に保険証を取り上げ続けてきました。資格証明書が発行されれば、病院窓口で全額の医療費負担を強いられ、市独自の医療費助成制度も使えません。
党市議団は、毎議会で子どものいる世帯からの保険証取り上げ中止を求め、十月三十一日には門川大作市長に保険証交付を求めて申し入れを行いました。
京都社保協の勘解由貢一事務局長は、「国の調査と世論の前に市が動いたもので歓迎したい。弱い立場の子どもが救われ、本当によかった。府内の他の自治体でも、保険証を発行させるように求めていきたい」と話しています。
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