2008年11月12日(水)「しんぶん赤旗」

アパ代表、F15体験搭乗

異常癒着の解明を


 日本共産党の井上哲士議員の追及では、懸賞論文を募集したアパグループと、田母神俊雄氏をはじめとする自衛隊との癒着関係も鮮明になりました。

 アパグループの元谷外志雄代表は昨年八月二十一日に航空自衛隊小松基地(石川県)でF15戦闘機に四十八分間の体験搭乗をしています。

 井上氏は、民間人が自衛隊の輸送機に乗ることや戦闘機に搭乗して滑走路を走ることはあるが、戦闘機で実際に飛行する例はきわめてまれだと指摘。その上で、こうした元谷氏の搭乗を承認したのが、当時空幕長の田母神氏だったことを示す「電報起案紙」(昨年八月十三日付)をとりあげました。

 井上 なぜ異例の便宜供与を元谷氏に許可したのか。

 田母神 元谷代表は平成十年(一九九八年)から「小松基地金沢友の会」の会長として強力に支援していただいた。その十年間の功績に対して、体験搭乗の希望者はいっぱいいるわけだが、元谷代表を許可した。

 井上氏は「元谷氏に特別の便宜供与をはかったということだ」と批判し、自衛隊員がアパグループの経営するホテルを利用する場合に、特別の利用契約があるのかどうかをただしました。

 浜田靖一防衛相は、自衛隊員が私的にホテルを利用する場合には、防衛省共済組合が契約した株式会社「JTBベネフィット」に申し込むことができると説明。同社が提携する施設には、アパグループが含まれており、「同ホテルの宿泊料金の割引の適用を受けることができる」と述べました。

 井上氏は、自衛隊と利害関係のある特定の民間企業幹部と、田母神氏が密接な関係にあるという問題点を指摘。田母神氏の論文が、民間の懸賞論文の賞金としては相当高額な三百万円という大金を得たことと、密接な関係との関連も含め、「さらに解明の必要がある」と強調しました。



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp