2008年11月15日(土)「しんぶん赤旗」
晴れて正社員
期間社員 約20人 徳島・光洋シーリング
昨年に続き2回目 「全員採用へ頑張る」
トヨタ系の部品メーカー・光洋シーリングテクノ(徳島県藍住町)で働く期間契約社員約二十人が、九月二十日実施の採用試験を経て、正社員に採用されることが十四日までに分かりました。
トヨタグループやマツダなどの大企業が期間社員や派遣労働者の大規模な解雇を進めるもとで、JMIU(全日本金属情報機器労働組合)に加盟する青年のたたかいが労働者の解雇を許さず、組合員を含む期間社員の正社員化を実現しました。同社の期間社員の正社員採用は、昨年十二月に続いて二回目です。
JMIU徳島地域支部光洋シーリングテクノ分会の黒坂和也さん(28)は、勤続八年十一カ月で念願の正社員に登用されました。「運動で、やっと『安心』を手に入れたって気持ち。妻もアルバイトで働かせとったけど、これからやっと将来設計が立てれるようになる」と喜びを語ります。
一方で、試験を受けて採用されなかった期間労働者もいます。黒坂さんとともに正社員に採用された男性(28)は「引き続き、全員が正社員になれるようがんばりたい」と話します。
期間社員の二年十一カ月での雇い止めの問題が全国的に懸念されていますが、同社でも、期間社員の契約は六カ月ごとの繰り返しで、最長で二年十一カ月の有期雇用となっており、最初に請負契約から期間契約になった労働者の契約満了が来年の八月末に迫っています。
JMIU徳島地方本部の森口英昭委員長は「二年十一カ月というが、彼らは光洋で十年近くも働いてきた労働者。偽装請負も認定されたのだから、雇い止めはもってのほかだ。光洋には、彼らを正社員にする義務がある」と話しています。
■関連キーワード