2008年11月26日(水)「しんぶん赤旗」
無保険の子に 保険証交付
市民と党の運動が実る
福岡市と北九州市
国民健康保険の保険証が取り上げられて「無保険」状態の子どもが数百人もいる福岡市と北九州市は二十五日、相次いで、無保険状態になっている子どもに短期保険証を交付することを決めたと発表しました。
|
福岡市には、中学生以下の子どもがいる資格証明書発行世帯は四百十五世帯、六百四十人もいます。市によると、国保証のない中学生以下の子どもに限り六カ月の短期保険証を交付するとしています。十二月中に対象世帯に案内を送り、区役所などで手渡します。
北九州市には、十五歳以下の子どもがいる資格証明書発行世帯は二百九世帯あり、三百十人です。市の発表によると、短期証の対象は、十五歳以下の子どもがいて資格証明書が交付されている全世帯。その世帯全員が保険の対象で、三カ月の短期証を発行するとしています。
北九州市ではこれまで、国保料を半年滞納した世帯には機械的に資格証明書を発行。国の基準では「一年滞納」で、厳しい市の対応に批判が集まっていました。
福岡市でも北九州市でも、党市議団が「無保険のこども」世帯に国保証をただちに発行することをはじめ、すべての国保加入世帯に保険証を交付するよう市長に申し入れ、議会論戦で追及してきました。また、社保協や新婦人も要望書を提出。こうした市民と日本共産党の運動による共同の成果といえます。
両市は滞納世帯から一律に保険証を取り上げるやり方を改めようとはしておらず、失業・廃業などで高い国保料を払えない世帯への保険証原則交付はまったなしだとの批判をうけています。
■関連キーワード