2008年11月27日(木)「しんぶん赤旗」

いすゞは違法解雇を撤回せよ

志位委員長が本社に要求

「契約期間満了までは 寮に住めるようにする」

いすゞが回答


 日本共産党の志位和夫委員長は二十六日、期間・派遣社員千四百人全員の解雇を打ち出した、いすゞ自動車本社(東京都品川区)を訪れ、労働法にも、企業の社会的責任にも反する解雇計画の撤回を要求しました。いすゞ自動車から原田理志執行役員が応対しました。


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(写真)いすゞ自動車本社に違法解雇を撤回せよと要求する志位和夫委員長(左端)ら=26日、東京都品川区

 志位氏は、(1)解雇通告を受けた期間・派遣労働者の多くは契約途中である(2)労働契約法でも、有期雇用の契約途中での解雇は、企業が倒産の危機にあるなど「やむを得ない事由」をのぞいて禁止されている(3)いすゞが「減益」といっても六百億円の経常利益を見込み、株主配当を十七億円も増やそうとしていることなどを指摘。「契約途中での全員解雇は違法解雇であり撤回すべきだ」とのべました。

 応対した原田執行役員は、「千四百人のほとんどが契約途中の解雇」である事実を認めながらも、「仕事が減っているので解雇せざるを得ない」「(いすゞの)『(臨時従業員)就業規則』では『会社の都合により雇用の必要がなくなったとき』には、契約期間中でも解雇できるとなっている」と説明しました。

 志位氏が、「就業規則は合理的な内容でなければならない」とする最高裁判例と労働契約法にてらして、会社の都合でいつでも解雇できるとするいすゞの就業規則は法令に反していることを指摘すると、いすゞ側は、法令上の根拠を説明できないまま、「仕事が減っているので仕方がない」と繰り返しました。

 志位氏は、党本部によせられた「急な解雇なので住む所もなく、死んでしまいそうです」「突然解雇で寮を追い出されたら、住む家もなく外で寝なくてはなりません」という切実な声をつきつけ、「歳末のこの寒空に放り出して、大量のホームレスをつくるつもりか」と厳しくただしました。

 それに対していすゞ側は、(1)「来年三月末、契約期間満了までは寮に住めるようにする」(2)解雇に同意できない場合は「申し出があれば話し合いをする」(3)再就職について「最後までフォローする」と答えました。

 志位氏は、「解雇通告された非正規労働者は、偽装請負から、派遣・期間労働者になった人で、その多くが四年から六年も働いている。本来なら正社員にするのが当然だ。全員を解雇するというのは、企業の社会的責任を放棄するものだ」と、解雇撤回を重ねて要求しました。

 申し入れには、小池晃政策委員長、塩川てつや衆院議員、はたの君枝・衆院比例南関東予定候補、小池一徳・同北関東予定候補が同席しました。



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