2008年11月27日(木)「しんぶん赤旗」
矢臼別実弾砲撃演習
米軍に情報公開させよ
紙議員が迫る
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日本共産党の紙智子議員は二十六日、参院沖縄・北方特別委員会で、二十日から矢臼別演習場(北海道)で始まった米海兵隊155ミリりゅう弾砲実弾砲撃演習に関し、米軍側が従来実施していた訓練公開や地元説明会を行わず、演習を強行している問題を告発しました。
同演習は、「沖縄の負担軽減」を口実に、一九九七年以来、本土五カ所へ「移転」したものの一つです。
北海道と厚岸・浜中・別海・標茶の各町でつくる矢臼別演習場関係機関連絡会議は防衛省に十日、夜間訓練を行わないことや訓練情報の事前通知などを要請しました。ところがその翌日、米側は従来実施してきた訓練公開などを行わないと一方的に通知してきました。
紙氏は「現地は酪農地帯で、そもそも訓練自体をやめてほしいと思っている」と強調したうえで、詳細な訓練情報の公開は、米側の最小限の責任だと迫りました。
防衛省の井上源三地方協力局長は「地元の申し入れについて(米側に)明確に伝えている」と釈明。紙氏は「ただ伝えるだけなのか」と批判しました。
橋本聖子外務副大臣は「(地元要望について)米側と連絡をとりあっており、努力したい」と答弁しました。
紙氏は、北海道とともに、同演習の「移転」先になっている宮城、山梨、静岡、大分の各県も情報公開を求めていることを示し、「米国と厳しく交渉すべきだ」と求めました。
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