2008年11月28日(金)「しんぶん赤旗」
国籍法改正案
「法の下の平等」前進
参院委 仁比議員が賛成表明
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二十七日の参院法務委員会で日本共産党の仁比聡平議員は、国籍法改正案について質問しました。
仁比氏は「日本人の父から生まれた子でありながら、日本国籍を取得できずにいじめや差別など基本的人権保障のうえで重大な不利益をこうむっている実態に対して、最高裁の違憲判決を受け、婚姻要件をはずして法の下の平等を保障しようとするものだ。部分的な救済だが一歩前進と受けとめている。国際人権法の趣旨に基本的にかなうものだ」と賛成の立場を表明しました。
そのうえで、制度を悪用し違法に国籍を取得するブローカーなどは許されないとし、「偽装認知防止のための対応策をとるべきだ」と求めました。
法務省の倉吉敬民事局長は、母親や関係者に対して事情を聞くなど事実関係を確認して、「偽装認知だけは防ぐ」と答えました。
仁比氏が、DNA鑑定義務付けは、わが国の事実認定のあり方になじまないと指摘したのに対し、倉吉局長は検体のすり替えなど正確性が担保できないなどの理由で難しい問題があると述べました。
仁比氏は「偽装を防止することで、人権侵害的な運用が起きないようにしないといけない」と提起。森英介法相は「もっともな指摘だ。しゃくし定規でなく、事例に応じて総合的に厳正にという難しい作業だが、運用面をきちんとできるよう実施にあたりたい」と答えました。