2008年12月1日(月)「しんぶん赤旗」
無駄で危険 中止に
八ツ場ダム訴訟で4周年集会
「いよいよ結審! 勝利をめざして」を合言葉にストップ八ツ場(やんば)ダム住民訴訟四周年報告集会が三十日、東京都新宿区の日本青年館でひらかれ、二百三十人が参加しました。
群馬県で建設予定の八ツ場ダムへの公費支出差し止めを求め、六都県で住民訴訟が行われています。東京地裁での訴訟が十一月二十五日に結審し、茨城、群馬でも来年一月に結審を迎えます。
集会では六都県の原告が活動を報告しました。
全体弁護団事務局長の広田次男弁護士が、住民訴訟を門前払いさせずにいずれの裁判でも実質的な審理ができたことを報告。四つの地裁で証人尋問を実現し前橋地裁で裁判官が予定地を調査したことなど、たたかいの成果を振り返りました。
高橋利明全体弁護団長は裁判の中で国土交通省の主張をくつがえす事実が次々に出てきたことを紹介。その中で「二百年に一度」の大雨でも利根川中流に毎秒一万六千七百五十トンしか来ないとした国交省の内部資料(本紙十一月二十八日既報)について「結局、上流にダムをつくらなくとも河道で対応できる流量しかこない」と同ダムの不要性を強調しました。
集会では日本共産党の塩川鉄也衆院議員ら野党の国会議員があいさつしました。
塩川氏は「八ツ場ダムはムダであるだけでなく、地域と自然を破壊し、地すべりの危険もあり、住民の生活再建を遅らせる。きっぱり中止に追い込もう」と発言しました。
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