2008年12月2日(火)「しんぶん赤旗」
いじめの事実隠さないで
被害者の会が文科省要請
石井議員同行
いじめの被害で苦しんでいる人たちでつくる「全国いじめ被害者の会」(大沢秀明代表)は一日、文部科学省に対し、学校でのいじめに関して、「子どもを預かっている学校では何よりも、子どもの命と人権を最優先し、いじめの訴えを真剣にうけとめて対応してほしい」と要請しました。日本共産党の石井郁子衆院議員が要請に同行しました。
北は北海道から、南は沖縄まで、被害にあった保護者、当事者が集まり、学校での安全配慮義務の徹底を文科省に訴えました。
「いじめの事実を学校に訴えても無視された」「教育委員会にいったら『調べられません』といわれた」などの実態が明らかにされました。「自分は(いじめられてから)ずっとしゃべれなかった」と一生懸命話す小学生の姿も。友人がいじめられているのを担任教師に相談したのに聞いてもらえず、おとな不信に陥り自身も転校せざるを得なくなった中学生が、「学校には自分たちを守ってくれる人はいない」と心情をつづった手紙が親から紹介されました。
型どおりの回答を繰り返す文科省に対して参加者から憤りの声があがり、文科省は「きちんと調べます」と約束しました。
要請行動に先立ち、同会は文科省前で宣伝。日本共産党の仁比聡平参院議員が激励しました。
宣伝後に行われた記者会見では、クラスメートに羽交い絞めにされ急所を攻撃されて「左精巣機能不全」の診断をうけた中学生の母親が、「学校はいじめがあったとは全然気がついていなかった」と語るなど、いじめ被害の深刻さが訴えられました。