2008年12月4日(木)「しんぶん赤旗」
日野原医師 9条語る
戦争はするな 伝えていこう
都内で講演
東京都新宿区の東京法律事務所九条の会(代表世話人=秋山信彦、柳沢尚武両弁護士)は二日、都内で総会を開き、九十七歳になる聖路加国際病院名誉院長の日野原重明さんが「私と憲法九条」と題して記念講演しました。同会は同事務所に所属する弁護士らが、依頼人などに呼びかけて結成したもの。約八百人が参加しています。
「憲法九条そのものを題にして話すのは今日が初めてなんですよ」と切り出した日野原さん。話は長生きの健康法から、いじめ問題まで多岐にわたり、会場をいっぱいにした三百五十人が聞き入りました。後期高齢者医療問題では「七十五歳からでもいきいきと活躍できる。厚生労働省にいわせれば九十七歳の自分は後後後期高齢者になってしまう」などと話し、時おり会場をわかせました。
日野原さんは、憲法改悪の動きについて、「国会で改憲派が多数になっても、国民投票で過半数がノーといえば変えることはできない。そのためにこれからも発言していきたい」と話しました。
そして、約二十年前から全国各地の小学校で行っている、「いのちの授業」や、八年前につくった「新老人の会」の活動を紹介。ベトナム戦争や日本の侵略戦争の加害の実態を示し、「戦争は人間を鬼に変える。私たちは命と平和の大切さ、戦争は絶対にやってはならないと、次の世代や子どもたちに、きちんと伝えていきましょう」と呼びかけました。
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