2008年12月5日(金)「しんぶん赤旗」

IBM、正社員1000人切り

退職強要に労組加入相次ぐ


 一千人規模の正社員削減を進めている日本IBMで、JMIUアイビーエム支部は退職強要をやめよとたたかいをすすめています。同支部には社員から相談が寄せられ、組合加入も相次いでいます。三日には広く事態を知ってもらおうと記者会見をしました。

 日本IBMは以前から、会社側が成績が悪いと認定した「下位10%」の社員を「ボトムテン」と呼び、退職を迫ってきました。新たにわずか5%の減収を口実に、社員の15%(「ボトムフィフティーン」)を対象とするリストラを計画。マニュアルを各部門に配布し、十月から一斉に退職強要を始めました。

 「四十八時間以内に退職届けを出さなければ解雇する」と迫られ、退職を断った社員には「業績不良による解雇」をちらつかせ、退職強要をしています。執拗(しつよう)に繰り返される面談に、体調を崩す人も続出。対象は病気休職中や身体に障害を持った社員にも及んでいます。

 JMIU支部には、「個室に呼びつけ、尋問のよう」「ノイローゼになりかけている」「このままでは夫が自殺するかもしれない」など相談が殺到。支部は、退職強要は不法行為であり、ただちにやめよと会社側に再三にわたって抗議。裁判所への仮処分申請なども検討しています。

 全労連、東京地評による支援行動も同社前で行われ、「日本IBMのやり方を許せば、他の企業にも広がりかねない」と支援が広がっています。



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