2008年12月7日(日)「しんぶん赤旗」

内定取り消し・派遣切り

切実な声 続々

労働ホットライン 全国32カ所


 日本労働弁護団は六日、社会問題となっているリストラや内定取り消しなどへの電話相談を受ける労働トラブルホットラインを全国三十二カ所でいっせいに実施しました。「突然解雇された」「残業代が出ない」など切実な相談が各地で多数寄せられました。


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(写真)派遣切りや内定取り消しの相談に答える人たち=6日、東京都千代田区

 東京都の労働弁護団本部では、午前十時の受け付け開始とともに、電話がいっせいに鳴りだしました。

 三十代男性は事務機器メーカーから「派遣切り」にあったと相談。「契約は来年三月までなのに、二日前に突然、首を切られた。納得できない」と言います。

 男性は、一九九九年の労働者派遣法改悪で派遣業種が原則自由化されて以来、九年間派遣労働を続けていました。

 相談員は、契約期間中はむやみに解雇できないことを説明。「労働組合などに相談し、会社と交渉すべきです」と答えました。

 「大学生の娘が内定を取り消された」と母親から相談がありました。IT関連企業が倒産を理由に内定を取り消しました。

 相談員は「その企業が本当に倒産しているのか、実態を調べてください。内定通知書などの証拠を確保してください」と助言しました。

 労働弁護団事務局次長の棗(なつめ)一郎弁護士は、「『派遣切り』は、派遣契約期間途中であれば、労働契約法一七条一項で『やむを得ない事由』がない限り解雇できないことになっています。十分たたかえます」と強調。

 「寮の退去を迫られても、寮費を払っているのだから、契約期間は賃貸借契約の権利を主張できます。労働組合などを通し、すぐに退去させないよう交渉しましょう」と呼びかけました。



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